経営のためのサービス理論 2
2001.8.24 城山雅広
サービスのプロになる法
その一
商売をする際に、マニアを対象にした店作りを考えるならば専門的な知識を豊富に持ち、そのマニアであるお客様に対応できるような形式の接客で用は足ります。しかし、このような専門店は特殊な例であり、実際には不特定多数の人々を対象にして、店作りをする場合が一般的です。つまり、マニアを対象とした専門店でない限りは、多種多様なお客様に対応していかなければならないのです。そのためには、ある程度、趣味や世間的な関心事を増やし、話題に事欠かないようにしていく必要があります。また、お客様の自慢話やおしゃべりを聞いてあげる能力も必要です。
人間というのは、「表」の社会では仮面(建前)をかぶって過ごす習性がありますし、「表」の社会では感情よりも理性が優先されています。お客様はリラックスしてこそ、初めて本音・本性を出すことができます。反対に、本音・本性を出すことで、初めてリラックスができると考えても構いません。いずれにしても、「表」の社会のみでは感情よりも理性が重視され人々はストレスが溜まります。そこで、息抜きする場所が必要になってきます。もちろん、職場・学校からの解放という意味では家庭が最も落ち着く場所ではありますが、家庭そのものも他人の集まりですし、家事を中心に行っている方であれば家庭自体が職場になっている方も少なくありません。
その意味では、ちょっとした外出がストレス発散の場になります。「表」の社会では本音を見せることはなかなかできませんし、ちょっとした外出先である美容院や飲食店、整体サロンでさえも「表」の社会の側面をもっています。ですから、ストレス発散、理性という仮面を少しでも脱いでもらい、童心になったり、無邪気になっていただけるようにするとよりいいですネ。
つまり、お客様の吐露した本音、本性を心の中に埋め、なに食わぬ顔をしなければならないですし、秘密を守る心とテクニックでお客様から信頼されるようになる必要があります。このようなテクニックこそ、まさにサービス人間の真髄であり優雅さなのです。
その二
・ 優しくしなければならない
サービス業の基本は常にひとりの人間であり、ひとりの人間としてサービス人間になるためには、優しくなければならない。商品が介在せず人間と人間が接触するサービス業では、優しさが伝わるか伝わらないかがお客様の評価を大きく変えてしまうのです。
・ 明るくなければならない。
人生とは希望に満ちたものと、肯定的にとらえ常にチャレンジする人でないと、サービス人間は務まりません。人生を与えられた機会だと考える人はネアカであり、重荷だと考える人はネクラである。ネクラというのは悪口ではなく、そういう性格の人は対人接触が必要な部門より、オフィスの仕事が向いているという意味です。サービス人間は、お客様を楽しませると同時に自分も楽しめる人でなければなりません。自分自身が楽しくないのに、お客様を楽しませることはできないからです。
・ なにごとも億劫がらない。
ものぐさ人間ではお客様からも、仕事仲間からも、さらには運命からも見放されてしまいます。職場で「億劫がる」人間を仕事仲間も運命も待ってはくれず「人間の形をした運命」や「人間の形をしたお金」が横をスッと通り過ぎてしまいます。サービス人間は仕事には貪欲であることが求められます。サービスの向上に役立たない仕事というものはないからです。
・ 忍耐強くなければならない。
お客様は決して忍耐強くありません。なぜなら、お客様は『忍耐強さ』も含めたサービスを求めているのです。サービス業に携わる人間が、サービスをするのは仕事であるならば当然のことであると多くの方は思っています。そして、お客様はとかくサービス人間に無限のサービスを求めるものです。サービス人間には忍耐力が絶対に必要です。
・ 頑健でなければならない。
健康であるフリはできないものです。健康とは病気でないことを意味し、病気になると気も滅入りますし、容姿も病人そのものとなってしまいます。健康管理には注意していかなければなりません。そして、健康(たんに病気でない)という状態のみではなく、肉体的にも精神的にも頑強でありたいものです。頑強さ故に、疲れているときも明るく優しく人に接することができるのです。
・ 繊細でなければならない。
心の細やかさが欠如したサービス人間の言動、振舞いが、お客様の心を傷つけていまうのです。繊細さの反対の言葉に、がさつ・荒っぽい・無神経という言葉があります。事実、不用意な言葉で人を傷つけたりする人のことを無神経な人と呼び、世間から非難されたりします。
ですからこそ、神経を細やかにして相手の心を傷つけないようにする必要があります。心遣いとは、まさに相手の心に傷をつけない技術のことなのです。言葉の使い方一つにも気を使う必要があります。
・ 外見を気にしなければならない。
サービス人間はエンターテイナーです。それゆえ、お客様から外見を求められる、あるいは云々されるのは当然なのです。サービス人間にとって外見は、中身と同じく重要です。それは、態度・物腰や言葉で好感を与えるのには数秒を必要としますが、外見は瞬時に判断されてしまいます。
お客様に好印象を与えようと思うならば、美しいスマイル作りを工夫しなければなりません。
《まとめ》
今までサービスについて色々述べてきましたが、あらゆるサービスの原点はホスピタリティー(あたたかいおもてなし)にあります。
hospitality(ホスピタリティー=あたたかいおもてなし)の語源をたどると、hospital(病院)の一語が出てきます。病院のサービスとは、病人に対するサービスです。病人というのは健康を害しているわけですから、多少の差はありますが介護を必要とします。まさしく、患者さんに良くなってもらおうとする『思いやりの心』・『いたわりの心』が、患者さん(お客様)に生きる喜びや楽しみ、感謝の念を生み出すのです。結局のところ、お客様に少しでも楽になってもらおうという心意気や『思いやりの心』がサービスの基本であると思います。
他にも色々な考え方があるかと思います。また、これまで述べてきたことを全て実行しようとしても、なかなか上手くいかないかと思います。そのような時には、『思いやりの心』『あたたかい心』が基本であることを思い出して接客等のサービスをして頂ければ、必ず成功するとおもいます。自信を持って
自分から積極的に家庭で、仕事でそして楽しい遊びで実行してみて下さい。
経営について考えておられる方はメールをお待ちしています。
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