TAT理論とリフレクソロジー
平成14年11月15日
福岡県大牟田市
平野 千恵子
以前は、「足の裏を見ればその人の体調や体質はおろか、生き方や性格まで分かってしまう。」と言う事を聞いた事があります。
足底はその人の体の重みが全てかかってくる場所です。と言うことは、突き詰めて行くとその人の人生の歩みまでも影響を受ける部分だと言う事になるかもしれません。
ホリスティックとは、全体を意味するそうです。足の裏を見ている様で、実はその人間全体を見ている……それがリフレクソロジーの有り方なのだと思います。
反射区は、体中の臓器、リンパ、神経が全て足底に集中していますが、これは足底に全てがある事を証明しているのではないでしょうか。私は城山整体専門学院さんにお世話になる前、タッチセラピーと言うものを学んでいたのですが、それによると体重のかかり方、つまり体の重心は、体調を崩すと変化するのだそうです。もちろん、そうなると足底の負担のかかり方も体調で変わってくると言う事になります。また、その人の重心のかけ方の傾向と言うものもあるそうです。
タッチング・アゥァネス・テクニックは、相手の身体に触れる事を通して自分と相手を理解する為の方向だとあります。私がホリスティックセラピ―に興味をもち始めた最初のきっかけがまさしくそれだったのです。
二年程前、ある時から私は「もっと自分に対して理解を深めたい!」「もっと自分を好きになりたい。そうする事で自分に自身を持ちたい!」と、思うようになりました。それまで私はずっと自分に対して自信が無く、そしてそれは自分を好きになれないからなのだと言う事に気が付いたのです。自分の事を理解しようとしない人間が、周りの人達に対して理解してあげたり関心を示したりできるはずがありません。自分を好きになる事と周りの人達を理解してあげる事は、突き詰めていけば同じ事なのだと言う事に気が付きました。
そしてまたその時期に、私の父が末期癌であることが発見したのも、癒しの道を目指す為のきっかけになった理由です。
抗癌剤を受けるだけの治療を見て、その間ずっと「それは違うのではないか…」と思っていました。抗癌剤投与は。父の身体に対して敬意を払った治療だとはとても思えませんでしたし、癌の根本を無視していると感じたのです。
父が亡くなった後、色んな人や考え方と出会って初めて「自然治癒力」とは、どう言うものかを知ったのでした。そして、全体と言う意味を持つホリスティクセラピー、その人の自然治癒力を取り戻す為の療法それこそが私の求めているものだと感じました。説明するのが難しいのですが……私の中で、ホリスティクセラピーと「相手と自分を理解する」と言うものが、一つのものである事を感じたのでした。
そしてTAT法は人の体に触れることで自分が見えてくるものだと言う事を知って、私が求めていたものに出会ったと言う気がしています。とは言っても、TAT法がどう言うものなかを知ったからと言ってすぐ自分のものにできるとは思いません。けれども、リフレクソロジーを通して、日々精進していく事で、TAT法が私のセラピーを高み上げて行くものになると確信します。
相手の体に触れる事で、その人が本来持ってる「天に戻ろうとする力」を呼び起こすと言う作業は、施術によって症状が緩和すると言う程度のものではなく、もっと奥深いものがあるはずだと思うのです。そしてその触れる部分というのが、冒頭に書いた様に「その人そのもの」を表す部分である足底であればなおのことだと思います。TAT法は、癒しがそういうレベルにまで達するための重要なテクニックだと言えます。
癒し作業が働くには、被術者と術者がお互いに信頼する必要性があると思いますし、その為には術者は被術者の生命に対して、尊敬と愛情を示す事が必要だと思います。TAT理論ではその為の方法がいくつか示されています。それらは、被術者が術者を受け入れられるための方法であり、そう言う状況を創り出す事で、被術者は心から、深い部分まで癒されることができるのだと思います。そしてそう言う状態(ASC)へと誘導することこそ、セラピストとしての本当の役目なのかもしれません。そしてまた術者も、相手との一体化を感じることができ、最高のヒーリングが可能になることと思います。
TAT法では、呼吸と圧のかけ方の事がありますが、これは実際に受け手になった時、感じたことでした。
自分にとって一番心地良い圧、と言うのがあり、また呼吸にそったリズムも、すごく大切です。どんなに技術が優れていても、呼吸を全く無視したリズムでの施術では、安らぐことができないと言うのを体験した事があります。なかなか、相手の呼吸を感じとるのは難しいのですが、受ける側にとってはとても重要な要素なので。特に心がけたいと思っています。
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